2016年11月17日木曜日

高齢ドライバーの事故の多発 ②


さて、昨日の続きです。
高齢者の自動車事故の話題が多い昨今、本当に色々と難しい問題ですよね。
という話で前回は、免許証返納の制度を決めたところで、それにより起きる不便へのフォローがなければまた別の問題が起きるだけなのでは、というお話でした。

そして今回は、高齢者の方たちへの気持ちへ目を向けてみます。

凄く単純にいうなら、法的に定められた免許証の返納というのは、

「あなたはもう年寄りだから車を運転する能力がないのでダメだよ」

ということになります。
これってなかなかショックな宣告だと思います。

「できない」とうのは人の気持ち、自尊心に対して大きなダメージです。
それが「以前は出来ていたことができなくなる」となるとそのダメージもさらに大きくなります。

『老年の悲劇は老いているところにはなく、まだ若いと思うところにある。』

これはオスカー・ワイルドの言葉ですが、老いると認知機能や運動機能など、様々な機能が衰えます。
しかしそれを受け入れるというのはとても困難なことなのだと思います。
実際、私の祖母も老いが進むにつれて、『できなくなっていく』という現実に対して自尊心を痛めていたのを身近で見ていました。
周囲からすれば、「仕方ないよ」と思えても、本人からすると、
以前の自分と現在の自分のギャップというのは大きなダメージと感じられるのではないでしょうか。

『ギャップ』こそが心の苦しみや悩みの正体ともいえます。
これは年齢に関係なく、若者だって同じです。

『自分の理想や欲求』と『現状や事実』
この二つにギャプがあるからこそ人は苦しみ、悩みます。

だからこそカウンセリングでの一つの目的は、
『自分の素直な欲求からくる理想の姿』

『社会的・倫理的に許される範囲の実現』
その二つを調節してゆくことにあります。

おっと、つい本題からズレてしまいました。
なんでもカウンセリングに話を繋げてしまう悪いクセです。

しかし、本質は同じなのでしょう。
『老化による運転技術の不安』
これは変えられない事実です。
事故を減らすために考慮しないわけにはいきません。
そして、
『生活の利便性のフォロー』
これも考慮する必要があります。
そしてその二つに加えて、
『心理的なフォロー』
見落とされがちですが、考慮する必要のあることだと考えます。

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