2016年8月8日月曜日

命の価値


命の価値は誰が決めるのでしょうか。そもそも価値の違いはあるのでしょうか。
先月、神奈川県相模原市で戦後最大級の大量殺人とさえ形容される、あってはならない事件が起きてしまいました。

19人という命が失われる事件。事件直後はまだ強く反応される方も多いと考え、少し間を置いてテーマとして挙げさせていただきましたが、
未だ事件の全貌が明らかになったわけではないですし、
それこそ、報道される側面でしか知りようのない私が、わかったようなことを言うものではないというのは重々承知の上で語らせていただきますことをご承知下さい。

この事件の被疑者は、日頃から差別的な思想を表しており、価値観の中に『生きる価値』というものを語っていたそうです。

心理カウンセラーの中でも私は『ヒューマニスティック心理学』というものを根底に携えたカウンセラーです。
基本理念として、『全ての人間に対して、唯一の存在としての尊重』という人間観があります。
それは、言葉にすると綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、
実際に悩みの現場に立ち会っていると、『自分の価値』や『存在意義』、果ては『生きる意味』というテーマが語られることも少なくありません。
 相談者の皆さんは、ご自身の人生を生きる中で、悩み、苦しみ、葛藤や矛盾を抱えて『生きる意味』というテーマに真摯に向かい合われます。

他人が、自身の価値観という狭い世界の理を背景に自分以外の人の『生きる意味を問う』ということはナンセンスであると。
今回の事件を通して私は改めてそう感じました。

『ヒューマニスティック心理学』は大前提として、
命の価値は人が決めるものではなく、同時に全ての人は内包的に価値を持って生きている。
少なくとも私はそう解釈しています。

そして、今回の事件でも被疑者が薬物性精神病性障害、反社会性パーソナリティ障害、妄想性障害などの特徴とあてはまるという報道が一部でされていました。
世間の精神障害に対する偏見の助長にならないことと、精神障害を抱えていらっしゃる方たちの心の安定を切に願います。


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