2016年4月27日水曜日

祖父のノート


先日実家に立ち寄った時に、不思議な気持ちになる出来事がありました。
母が古いものを整理していた時に出てきたという一冊のノートを見せてもらいました。
それは、亡くなった祖父が生前していた仕事の業務日誌のようなもの。
なぜそれが実家に眠っていたのかは定かではありませんが、毎日の仕事の引き継ぎなどが書き込まれたノートです。

私の母方祖父は、私が6歳の時に亡くなりました。
まだ65歳くらいだったと思います。ずいぶん早い別れでした。
たいそう可愛がってもらったという記憶はあるものの、
6歳の頃となると思いではおぼろげです。

断片的な祖父の姿は覚えているものの、話をした内容や祖父の人となりなどは漠然としたイメージしかありません。
6歳の子供ですからね、しっかりと会話をするというより一方的に遊んでもらったりした記憶がほとんどです。

そんな祖父の業務日誌。
まず驚いたのが、字が綺麗なこと。
考えてみたら、祖父の書く字というものをはじめて見たのかもしれません。
そして驚いたことが、文才。
業務日誌なので基本的には業務の引き継ぎ事項が記されているのですが、なぜか唐突にコラムが書いてありました。
とはいっても本人はコラムというつもりはなく、日々の日記や感想のようなものなのでしょうが、
モスクワオリンピック開幕、初の衆参同日選挙などの時事的なことに触れる祖父の文章がとても面白かったのです。
更には、私が子供の頃に迷子になって警察に保護された時のことまで書かれており、
親から聞いていた私の迷子騒動の裏で、祖父はこんなにも心配をしてくれていたのかと、改めて愛情を感じました。

子供の頃は知らなかった祖父の一面。
むしろ、私が大人になった今だからこそ感じられる、人としての魅力。

時代を超えて出会った一冊のノートは私に懐かしさと新鮮さをもたらしてくれました。


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2016年4月25日月曜日

近畿農政局へお花の展示を見に


日頃から懇意にしていただいています、日本オーガニックフラワー協会・副理事長でカウンセラーでもある、中島まこと(雅名・中島弘)さんの作品が近畿農政局の玄関に飾られているという事で、先日の関西出張の際に見に行っていました。

農政局の玄関に入ると堂々とした作品が。
一目で分かり近づいてみるとなんと、お花の作者でもあるご本人の中島さんがいらっしゃるじゃありませんか!
展示中のメンテナンスで関西に滞在されているとのこと。


まさか丁度お会いできるとは、嬉しい縁を感じつつ、
人と人の出会いには意味があるものなのだなと、改めて思いました。

世の中、偶然という言葉で片付けるにはあまりにも数奇で運命的な出来事というのは溢れています。
そこで、確率論を持ち出して「如何に不思議なことではない」と一般化することは簡単ですが、
大事なのはその出来事にどのような意味を見出すか、だと思います。

誰かにとっては何でもない偶然でも、
他の誰かにとっては人生を変える運命だったりします。

袖振り合うも多生の縁。
一期一会。
合縁奇縁。

出会いを題材とする故事は多数あります。
それだけ我々は、人と人とが出会うという事に意味を求めてきたのだと思うと、
意味のない縁など無いのだと思えますね。
 

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温故知新


少し更新が開いてしまいました。
ひとつ前の記事に書いたように、関西への出張でした。
出張中はネット環境が乏しかったもので開いてしまいました。

それでも今は携帯があるので、ブログ更新出来なくはないのですが、どうしても避けてしまう理由があります。
それは、フリック入力。

フリック入力とは
主にスマートフォンのタッチスクリーンで採用されている入力方式で、タッチスクリーン上で指を素早く動かしたり弾いたりして行う操作全般のこと。「フリック」とは、「素早く動かす、弾く」という意味であり、この場合、指のスライド(弾き)のことを表しており、タッチスクリーン操作全般に用いられる。

これ、苦手なんですよね……
どうしてもタイプミスをしてしまったり、手打ちのキーボードのようにすらすらと入力ができません。
以前スマートホンが流行し始めの頃に友人が、
「これからはフリック入力ができないと苦労するよ」
当時スマホでありながらフルキーボードの機種(画像のやつです)を使っていた私に言った印象的な言葉です。
当時は「そんなまさか」と思っていたのですが、最近現実味を帯びてきたように思います。

私はどうも、新しいものに弱い性質のようで、
実はパソコンのOSもいまだにWindows7です。
win10のアップデート期限も近づき、7のサポート終了も後数年に迫り、そろそろ乗り換えなければいけないのは理解しているのですが、不慣れなwin10の使い辛さと慣れ親しんだwin7の使いやすさと愛着とのせめぎあい。

まだ新しいものに拒否反応を示すような年齢でもないはずなのですが、どうも慣れ親しんだものを手放す勇気が足りないようです。

古い慣習や常識に囚われて、より良い選択ができなくなってしまっている状態というのは、悩みを抱えた方には多いものです。そんな状態から脱するお手伝いをカウンセリングの中では日常的に行っているのに、当の私が新しいものに苦手意識を持っていてはいけませんよね。

『温故知新』の精神で、古いものを大切にしつつ、しかし固執せずに、新しいものへ進化してゆくことは必要な成長だと思います。『変化』や『成長』というのはこういった日常的な中に身近に転がっているものなのだなと、そんな風に思った今日この頃でした。


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2016年4月21日木曜日

企業に対するサポート


明日から3日間ほど関西地方へ遠征をしてきます。
企業さまのメンタルヘルス対策としてご依頼をいただいての今回の機会。
以前からもお付き合いをさせていただいているのですが、嬉しいことにデータとして結果が出ているようです。
具体的には、メンタル不調による休職者と離職者の減小。そして現場の声としては職場でのコミュニケーション不和の改善。
関わらせていただいている者としては、このような目に見える結果としてメンタルヘルス対策の効果が表れるというのは冥利に尽きます。

実際、企業の担当者の方と話をしていると、メンタル不調を原因とする数々の諸問題に対しての対策はしているものの、それがなかなか結果として反映されないという事に頭を抱えていらっしゃるようです。
というのも多くの場合、社内で起きる問題に対応するのもまた社内の人間であり、そこにはどうしても関係性や諸々のしがらみなどが問題を複雑化させているというパターンが見られます。

そこで、我々のようなメンタルヘルスを専門とする外部の人間が介入することにより、複雑な関係性やしがらみのないシンプルなメンタルへのサポートが可能となるというわけです。

「現場の生の声が上層部に届かない」
会社勤めをされたことのある方は、そんな不満を抱いた経験もあるのではないでしょうか。
我々は、個別面談でそのような意見が上がった時は、本人に確認を取ったうえで上層部の方へお伝えすることもあります。
または逆に、
「現場へ伝えたいことがうまく伝わらない」
そんな場合も、我々が一人ひとりに納得してもらえるまでお伝えする事もあります。

つまり、『組織』と『個人』の架け橋としての役割などでも、必要であるならどのような役割もこなしています。メンタルヘルス、つまりは心の健康を保つためのサポートとは、

心の専門家である我々が、許される範囲で柔軟に組織に介入する。

普段の心理カウンセリングでは、『クライエント』に対して行っていることを、
『企業・組織』に提供しているだけのことです。

そんな立ち位置を再確認して、明日からのお仕事に臨みたいと思います。
 

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2016年4月20日水曜日

おじさんの定義


最近、名古屋のデパートの改装リニューアルが多い気がします。
そういう時期なのかな?
事務所の近くの松坂屋でも、『GENTA』なるメンズ館が明日リニューアルオープンするらしいですし、
名鉄百貨店も新しいセレクトショップ『ナノユニバース ライブラリ』がオープンするそうです。

私は男のくせにショッピング好きでして、特に服が好きです。
若いころはバイト代の大部分を服につぎ込み、挙句の果てには社割を期待して服屋でバイトをしていたほど。

その服好きは今でも変わらないのですが一つ悩みが。
もういい年齢になってくると、年相応の格好をしなければならないのか?そんな不安がここ数年私に付きまとっています。

幸いにも仕事柄、そこまで服装に制限はありません。スーツでなくとも、不快感を与えない程度のカジュアルさは許される職種かとは思います。
とはいえ、もう40も間近。

少し前にネットニュースで、
「最近はおっさんが若者みたいな格好してるよね」
というトピックを見て、確かに周りを見ても年齢よりも若く見える人は増えた気がします。

逆に、一昔の俳優さんなどは年齢を知ってびっくりしたりします。
『太陽にほえろ』の頃の石原裕次郎さんなんて36歳とかですからね。
私よりも年下とか信じられません。

実際、見た目だけでなく趣味嗜好も一昔前とは様変わりしていますね。
私が子供の頃は、40代なんてもう完全におじさんで、趣味は釣りやゴルフ。
そんなイメージも遠からずだったように思いますが、
最近では40代でもゲームして電車でジャンプ読んだりしてますし。

若く見える、というのは決して悪いことではないとは思うのですが、
幼い、というと若干の抵抗を感じてしまいます。

たとえ見た目が幼く見えようとも、
中身はしっかり大人でいられるよう、日々精進していきたいと思います。


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2016年4月18日月曜日

植物の季節ですね


東山動植物園の年間パスを所有するほどのヘビーユーザーな私、やはり動物に会いに行くことが主です。
しかし、これからの季節は植物園も楽しみです。
丁度今日、東山動植物園のFBで、新緑のモミジが紹介されていました。

私は生まれも育ちも都会っ子なので、野山など緑に囲まれた生活は残念ながらした経験はありません。
それでも生き物の本能というやつでしょうか、やっぱり落ち着くんですよね。

特に私が好むのは、少し鬱蒼としたくらいの気が立ち並ぶ林。
楓やブナなどの落葉樹林というのでしょうか。
足元は落ち葉で敷き詰められ、上を見上げれば緑の木々でドームのように囲われている林
少しひんやりとするくらいの気温に、木々の隙間からの木洩れ日で皮膚が暖かい。

限定した場所があるわけではないんです。あえて言うなら私の頭の中にある風景です。
少し日々に疲れた時、頭を使いすぎて脳が疲れを感じた時、
静かな場所で、目を閉じ、呼吸を整え、そんな場面をイメージします。
自分がその場面の中にいる、そうイメージをし続けていると、
風景がありありと広がり、植物の香りや木漏れ日の暖かさまで感じられてきます。

勿論このように体感までリアルにイメージの世界に浸るには専門的な技術の助けもあります。
わかりやすいところで言うと、催眠を応用してイメージを扱うといった感じです。
そんなセルフカウンセリング的な技術も心理を学んだ賜物です。

そうして日常の中でも、自分のお気に入りのリラックス空間に浸る。
眉唾に感じられるかもしれませんが、上手に使えばとても効果的です。

でもせっかくの春ですし、
今度時間を作って、本物の植物に触れに行きたいと思います。



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ナーバスになっているなと感じた


今朝のことです。
7時前、まだ寝ていたのですが、突然寝室の電気が勝手に付き、エアコンの電源が入るという現象が。驚いて起きて、何か非常事態か?と他の部屋も調べてみたところ衣裳部屋も電気が付いていました。

後になって調べてみたところ、私の住んでいる地域でちょうどその時間に瞬間的な停電があったそうで、それが原因だったようです。

原因がわかってしまえば安心ですが、今朝の時点ではその現象に妙に胸騒ぎがして、
まさか地震の前兆か、と不安になり普段から用意している防災グッズ一式を近くに置いて過ごしました。

災害の話題が昼夜問わずに発信されるここ数日。
やはり私自身も少しナーバスになっているようです。

こういった外部からの刺激に対して気持が揺れ動かされるのが所謂ストレス反応です。
世の中の混乱は、当事者の方たちには勿論大きなストレスとなります。
そして直接的に被害をこうむっていない人も、様々な形でストレス刺激を感じています。

特にこのような大きな出来事は比例してストレス量も大きく、たくさんの影響を与えていることでしょう。
自分の心の状態、多かれ少なかれ受けているであろうストレス。
見過ごさずに、必要があれば適切なケアを講じてください。
 

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2016年4月17日日曜日

熊本の地震について

16日未明に熊本県で起きたマグニチュード7.3の大地震。
専門家が言うにも珍しいタイプの地震だそうで、まだ今後の余震にも油断がならない状態のようで、住民の方々の不安な気持ちを思うと胸が痛みます。

地震大国とはいえ、私も人生の中で、阪神淡路、東日本、そして今回の熊本と大きな地震をもう3度も経験してきました。
こういった自然災害は避けることも抗うことも難しく、その理不尽さには毎回怒りに近い気持ちのやり場のなさを痛感します。

直接的な被災者の援助や復興支援が必要とされてゆくとともに、
長期的な心のケアもまた必要となります。

私が自分の持つ技能でできること、
それをよく見極めて、微弱ながら力になってゆきたいと思います。

亡くなった方たちのご冥福をお祈りします。
そして、被災された方々の無事を心より願います。

2016年4月14日木曜日

シガテラと聞いて何を連想するか


ネットでニュースを見ていたら、『バラハタ』という有毒魚が築地市場で販売されていた、という記事を見つけました。
どこかで聞いたことのある名前の魚だと思い調べてみたところ、この『バタハラ』という魚の有する可能性のある毒の名前が『シガテラ』というそうです。

『シガテラ』という名前を聞いて納得。
漫画好きな方なら心当たりある方もいるのではないでしょうか。

『行け!稲中卓球部』というギャグ漫画の作者、古谷実さんの作品の中に『シガテラ』というタイトルがあります。
私、この古谷実という漫画家が好きでして。
デビューから数作は、ギャグ漫画家だったのですが、ある時を境に作風がブラックなものへと方向転換しました。
まぁ、もともとギャグの中でも、不道徳でお下品な作風ではありましたし、ある種の陰湿さや閉塞感のある、決して明るいギャグ漫画ではなかったのですが。

それでもここ数作は、ギャグ要素はほとんどなくなり、日常から非日常へと転落してゆく主人公の様子や心理描写を、犯罪や暴力といった反社会的な角度から描く作風が定着しています。

稲中卓球部はアニメ化もされるほど人気も高かったですし、実際私も好きでした。
だからこそ、後期古谷実(私が勝手に名づけたブッラク作風になって以降の意味)に対して批判的な意見を持っている方も多いようです。
でもね、私はともすれば、ギャグがメインだった頃よりも、今の作風の方が好みだったりします。

日常と非日常の曖昧な境界線。
まさに『シガテラ』の表すがごとく毒に侵されてゆくように日常が侵食されてゆく描写。
これが非常に繊細に、かつ現実的に、身近なものとして、そして同時にギャグ漫画のような非現実的に。
このバランスが絶妙なんですね。
「ありそうで、なさそうな、でもやっぱりあるかもしれない……いやいやないよこれは」
そんな風に、陰惨で不幸で怖い物語がまるでギャグ漫画のように描かれています。

エンターテイメント。その中でもファンタジー要素の強いものの魅力とは、
『現実的』な『非現実感』だと思っています。
ホラーだってそうですね。
ただ怖いよりも、身近に感じられる恐怖の方がより面白さが増します。

つまり、古谷実作品はギャグ路線でもリアル(ブラック)路線でも、現実と非現実のギャップを絶妙にバランスよく描くところに漫画としての面白さがある。
そんな結論で、この話題を終えたいと思います。

心理に関係ありそうで、最期までただの私の趣味嗜好の主張という、毒にも薬にもならない記事でした。
これもある意味ギャップといえるのか?

2016年4月13日水曜日

プロカウンセラーになるための実践トレーニングWSやってきました


4月10日に、毎月恒例の『プロカウンセラーになるための実践トレーニングWS』を開催していました。
今回はキャンセル待ちが出るほどの盛況ぶり。

ワークショップの様子は主催である、カウンセリングオフィス+αの小野さんのブログでも紹介していただきました。
その記事はこちら⇒ 『名古屋の心理カウンセラー小野綾子のブログ』

もう開催を始めて1年弱が経ちまして、
今回からは内容を少しリニューアルしています。
より集中して濃密な時間となるよう時間も短縮。
そして毎回テーマを決めることにしました。
そして今回のテーマは、

『話を聴くだけの傾聴から
解決を目指したカウンセリングへ』

これはカウンセラーのトレーナーをしていてよく受ける相談でもあります。
「ただ聞くだけのカウンセリングになってしまう」
「傾聴はできるのだけど、解決という結果に至れない」

これには実は原因があります。
今現在、多くのカウンセリングのスタンダートとされているのが、
カール・ロジャースの『来談者中心療法』。
この療法は、身につけていく過程で、『指示』『質問』『意見』などの積極的な介入を制限することがあります。
クライエントの『本来持つありのままの解決の力』を賦活することを目的とした療法ですので、
必要なトレーニングではあるのですが、
その結果、カウンセラー本人が制限に縛られてしまい、不自由で窮屈なカウンセリングを行ってしまうという事が多いように思えます。

確かに身につける過程で、多少の窮屈さや制限は必要なのでしょうが、
本来は、そのような不自由な状態がカウンセラーとして適しているはずはありません。
もっと自由に、もっと自分らしくあれてこそ、真の意味でクライエントを援助する存在となれます。

ですので、私はカウンセラーのトレーナーをしていく中で、一つ信念があります。
それは、その人自身の魅力を最大限に発揮できるスタイルを見つけてもらうこと。

そうすればトレーニング自体も、自分の良いところを伸ばすという方向性になっていくので、
楽しみつつ、成長も自覚しやすいものとなっていきます。

クライエントの良い人生を援助するカウンセラーなのですから、
自分の人生も、カウンセリングも、自分で納得できる活き活きとしたものであることが必要だと思います。


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2016年4月11日月曜日

風が吹けば悩みが解決する……こともあるかもしれない


今日は風が強かったですね。
『風が吹けば桶屋が儲かる』という諺があります。
一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えですが、
これが実に為になる発想でして、特に悩みを抱える人に対して持ってもらいたいものでもあります。

悩みを持った人の多くが、その『原因』を突き止めようとします。
「自分の悩みは誰々のせいだ」
「こんなことになったのはあのことが原因だ」
そう、原因を知ることを求めてカウンセリングに訪れる方も少なくありません。

勿論、原因を知ることで解決への糸口がつかめることもありますが、
原因を知ったからといって全ての悩みが解決するとは限りません。
突き止めたその原因が、

すでに過去の出来事で、いまさら変えようのない事柄だったり、
そもそも変えようのない環境や本人の先天的なものだったりする場合、
諦めや絶望、自身を責めることなどに繋がってしまいます。

そもそも、悩みの原因は何か一つに起因することの方が稀です。
色々な要因が複雑に絡み合い、時に作用し合った結果です。

例えば、風邪をひいて
「昨日お腹出して寝てたのが原因だー」

なんてこという人いますが、違いますよね。
お腹を出して寝ていただけでは風邪はひきません。
少し体が冷える程度のことです。
きっと、前後に抵抗力が落ちるような生活をしていたり、
うがいや手洗いなどを怠ったり、
食生活が乱れていたり、
ストレスが溜まっていたり、
そもそもウイルスに感染しなければ風邪をひくことはありません。
逆に、ウイルスに触れたからといって必ず風邪をひくわけでもありません。
そして、風邪をひた原因が判明したところで風邪は治りません。

原因は一つではなく、複合的に巡りめぐって今の結果がある。
そして、原因を知ったところで解決には繋がらない。
そう考えることで、原因に固執するのではなく、『解決』に目を向けた発想が持てるようになります。

悩んだ時は原因を探すのではなく、
「どうすれば解決するか」
前向きにその方法を考えるのが解決への第一歩です。


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2016年4月9日土曜日

ヤブイヌのように


私は名古屋の東山動植物園が好きで、年間パスを購入するほどお気に入りです。
そんな私に悲報が。
ヤブイヌのメルが亡くなったのだそうです。
ヤブイヌ好きの私としてはとてもショックなニュースです。
安らかな眠りを祈ります。

皆さんはヤブイヌという動物をご存知でしょうか。
哺乳綱ネコ目イヌ科ヤブイヌ属に分類される食肉類で、ブッシュドッグという通称を持つ動物です。

マーキングの時に逆立ちをする(メスに限る)ことで、そのユニークさが特徴として挙げられることも多いのでTVの動物番組などで見たこともあるかもしれません。
そしてヤブイヌには逆立ちマーキングの他に、もう一つ面白い特性があります。

それは、前を向いたまま後ろ向きに走るというもの。
細長い巣穴の中を方向転換せずに移動するのに適しているのだとか。
危険から逃げる時もこの特技は活かされるそうです。

ずんぐりむっくりした愛嬌のある体型も可愛いのですが、
この後ろ走りというのがとてもツボです。

なんというか、
前向きに逃げる
という一見矛盾をはらんでいるようなこの行動。
とても好きです。

本来、『逃げる』という行為は生命の危機や危険から逃れるための行動なのですから、
『前向き』な行動のはずなのですが、
どうも『逃げ』というとネガティブなイメージを持っている人が多いように感じます。

実際にカウンセリングの中でも、とても辛い現状を本人の意思で避けることもできるのに、それを『逃げ』と捉えて選択することを頑なに拒む方も少なくはありません。
それが間違っているというわけではありません。
しかし、『逃げ』=『負け』 ではないという事は知っていただきたいと思います。

行動としては『逃げ』ていたとしても、気持ちが『前向き』であるなら、
それは敗走ではなく、戦略的撤退と言えるのではないかと私は思います。

そう、ヤブイヌのように。
前向きに逃げるしたたかさも、時に必要なのかもしれません。


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2016年4月7日木曜日

映画『タクシードライバー』感想


今日は私の趣味のお話。
久しぶりに映画を見ました。といっても家でDVDですけどね。
作品名は
『タクシードライバー』
説明の必要もないほどメジャーな作品です。
1976年の米映画。
監督はマーティン・スコティッシュ。
私のフェイバリット映画である『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の監督でもあります。
そして主演はロバート・デ・ニーロ。
デニーロ好きなんですよ。
そのデニーロの若き日の主演作。

まだ見てない人がいたらネタバレになりますので内容は控えますが、
この映画の見所は何と言っても、デニーロ演じる主人公トラヴィスの『狂気』。

当時のアメリカ社会が抱える闇を描いた物語であるとともに、
青年の心の闇を非常に丁寧に描写している。

孤独、不安、存在意義。そこから生まれる葛藤、怒り。
そういったテーマが主人公であるトラヴィスを突き動かしており、
その行動はまさしく狂気と言う他ない。

そしてこの作品のもう一つの大きなテーマが
『異常』と『正常』の分かれ目。
社会に居場所を見つけられずに狂気を持った人間を、社会が、世間がどのように判断するのか。
そんなある意味では皮肉がこの物語の面白さの一つでもあると思います。

当時のアメリカの社会を背景としたこの物語だが、
孤独や自尊心というテーマは現代の方がより我々の身近にあるテーマとなっているのかもしれないと、2016年にこの映画を見てふとそう感じました。 


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2016年4月6日水曜日

満員御礼


毎月、カウンセリングオフィス+αさん主催で開催している『プロカウンセラーになるための実践トレーニング講座』、
今月も10日に行われますが、すでに満員御礼で定員となってしまいました。

開催を始めて一年弱ですが、毎回参加してくれるカウンセラーさんたちの意欲は時間の経過とともに上がってきています。
同時にカウンセリングの力も、比例して向上しているのを感じます。

今月からは講座の内容もリニューアルして、毎回テーマを決めてそれに特化したトレーニングを行ってゆく予定です。
今月のテーマは、
『話を聞くだけで終わらないカウンセリング』
ということで、上手くいかなかったカウンセリングに多く見られる、
「ただ話を聞くだけしかできなかった」
そのようなカウンセリングにならないためのトレーニングをします。

『傾聴』はカウンセリングには必要不可欠な、基本中の基本ではあるのですが、
そこから『解決』に持って行くためには、傾聴とはまた別の技術も必要となります。

カウンセリングには決まった形もなければ正解もありません。
だからこそ我々カウンセラーは、豊富な技術と柔軟な姿勢を備えていることが求められます。

これからも毎回趣向を凝らして、実践に・現場に役立つトレーニングの場となるよういろいろと考えています。
すでに現場で活躍されている方も、
これから本格的に活動したいと考えている方も、
得るものがある時間となるよう頑張ります。期待しておいてくださいね。

 
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2016年4月5日火曜日

幸福を感じられる仕事のやり方

4月のキャンペーンを開始してから、多くのお問い合わせをいただいております。
やはりシーズンの変わり目というのは、皆さん心に繊細になる時期のようです。

キャンペーンの詳細はこちら(画像をクリックでキャンペーンページへ)

http://sakaecog.web.fc2.com/campaign.html

特に新社会人となると、これまでの『学生』という役割から『社会人』という役割りへの変化は、
心理的・社会的な両面での調節が求められるようです。
そこで、社会人として心に負担にならないように仕事をしてゆくための考え方のコツ、のようなものを紹介したいと思います。

最近流行のアドラー心理学で知られるようになった『共同体感覚』という概念。
人の幸せは、他者に求められることだとしたアドラーは、貢献することや集団に属することが幸福を感じるための条件だと述べています。
ですから仕事で成果を出すことは、単純な達成感だけでなく他者との関わりの中で得られる幸福も感じることができると考えます。

そして、ラッセルの『幸福論』では、
「過度にならない程度に自己の能力を高く評価することが幸福の一つの源である」とされています。
仕事でいうなら、自分の能力・実力を越えた課題にチャレンジすることは苦を伴いますが、
逆に自分の能力・実力を発揮できない課題にもやはりストレスを感じます。
つまり、自分の能力が発揮できる丁度良い加減の仕事をする、ということが、
最も幸福を感じられる仕事のやり方といえるのではないでしょうか。

ストレスを貯めてしまわない、心の健康が維持できる仕事のコツとは、
職場の人間や会社に対して貢献が感じられる、かつ自分の能力的に負担になり過ぎないように働く。となるのでしょうか。

言うのは簡単だけどどうやったらできるんだ。
勿論、言うが易し行うが難しというものですが、
理想の目的像があるのならそれを目指してゆきたいものです。
そしてその努力こそが幸福へと続く一歩となります。

 
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2016年4月4日月曜日

カレーライスは日本食


私はカレーライスが好きなんですよ。
子供みたいな味覚と笑われてしまうかもしれませんが、子供のころから好きなんだからしょうがない。

なんでも今、ハウス食品が中国にレトルトカレーを売り込もうと画策しているそうです。
もともとカレーはインド料理の特徴的な調理方法に対して欧米人が名づけた料理。
それが日本に入ってきて日本人向けに改良され、今のカレーとなったという経緯があります。

眉唾ものの逸話では、
インド人が日本のカレーを食べて
「このおいし料理はなんていうの?」
なんて言ったとか。

日本ではカレーライスはすっかり国民食となり、日本食の代表の一つにも挙げられるとか。
そういえば、ラーメンも本来の中華料理の枠を超えて、今やすっかり日本食になっていますし、
つくづく日本人のコピー能力と改良能力はすさまじいですね。

料理だけでなく、生活スタイルも海外からの影響を受けつつ、上手に日本文化に取りれています。
私は日本のそんな国民性がとても好きです。

もともと完成された手法や技術を、さらに自分好みに改良する。
これは人生を上手に生きる秘訣としてとても重用なものです。

本屋に並ぶ自己啓発や成功論の本。
これらに書かれていることは、あくまで一つの例であったり、広義の意味でのマニュアルです。
それらは、正しいのでしょうが、なかなか使いこなすことは難しくもあります。

だからこそ、そこに書かれている本質を見極め、『自分なり』のやり方に改良して『自分だけ』の方法に変換する必要が出てきます。
それこそが自分だけの成功論となってゆくわけです。

カウンセリングの場で、
「どうしたらいですか?」
そう聞かれることは少なくありません。
しかし、私に応えられる答えは『私だけ』の成功論でしかなく、
なっても参考にしかなりません。

だからこそ我々カウンセラーは、『その人だけ』の方法を解決を探すお手伝いという役割を担うことができます。
あなたの解決の方法は我々にだってわかりません。
しかし、経験や知識、技術を用いて解決の方法を見つけるお手伝いはできます。

日本人はもともと得意なのですから。
きっとあなただけのオリジナルな解決方法が見つかります。

 
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「さようなら」の意味


春は出会いとともに別れのシーズン。
日本語では、別れの言葉として「さようなら」が用いられます。
この言葉について、少し興味深いことを聞きました。

さようならの語源は「左様ならば」。
つまり、「そういうことなら仕方がないですね」という意味で、別れを惜しむ心情が込められているのだそう。

一方英語では「Goodbye」。
これは「God be with ye」の略で、「(あなたが)神と共にありますように」という意味。
また、「Seeyou again」も、「また会いましょう」という意味ですから、
やはりこれも明確な『別れ』を表現はしていません。

つまり、『別れ』というのはそれほどに受け入れ難い、避けたい事柄として捉えられていることが伺えます。
それは、もう会えなくなる、という事に対しての惜しむ心情ともいえるのでしょう。

挨拶として当たり前のように使っていた言葉の真意を知ると、おいそれとは使えなくなってしまう気がしました。
『言霊』の話をするつもりはありませんが、
やはり言葉には心が宿るもの。

別れの意味を込めてその言葉を使うのではなく、
「また会いましょうね」という気持ちを言葉に乗せようと、そうひっそりと思いました。


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2016年4月2日土曜日

4月度キャンペーンのおしらせ

http://sakaecog.web.fc2.com/campaign.html

昨日のこのブログの記事でもおしらせしました、
名古屋 栄カウンセリングの4月度キャンペーンについて、
当ルームのメインサイトにて正式に発表させていただきました。

今回のキャンペーンは、
初回限定2割引きキャンペーンです。

初回来談の方に限定で、メニューの心理カウンセリングの料金を、20%割引させていただきます。
90分の心理カウンセリングが、9,000円 ⇒ 7,200円 となります。
キャンペーンのお問合せ、ご予約はこちらからどうぞ

⇒ 名古屋 栄カウンセリング 心理カウンセリング 初回割引キャンペーンページ

※心理カウンセリング以外のメニューは今回のキャンペーン対象外となります。

4月といえば、環境が変わるシーズンでもあり、
気持ちも落ち着かなくなるなど、心の健康にとって重要な時期です。

「この時期だからこそ精神的な安定が必要」

そう思われる方はもちろんのこと、

「前から気になっていた」
「興味はあったのだけど……」

そんな方にも、心理カウンセリングを体験してみていただきたく企画した次第です。

『はじめの一歩』はなかなか勇気がいるもの。
ですが、その一歩を踏み出した時、『問題』は『解決』に向かってゆきます。

心理カウンセリングをこの機会にぜひお試しください。

名古屋 栄カウンセリングでは、初めてのあなたも安心してお越しいただけるようお待ちしています。


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