2015年11月5日木曜日

心にぐっとくる名言 ⑨


「生きるというのは瞬間瞬間に情熱をほとばしらせて
現在に充実することだ。過去にこだわったり、
未来でごまかすなんて根性では
現在を本当に生きることはできない。」


岡本太郎。日本を代表する芸術家の一人です。

カウンセリングを提供する時に、気をつけなければならないこと。
それは『現在』を捉えているかということです。
相談者は、過去にあった出来事や未来に対しての不安などを語ることが多くあります。
それがその相談者にとっては大きなテーマとなるわけですから、とても大切な部分です。

しかし同時に、『過去』や『未来』を語る『現在』つまり『今ここ』をないがしろにしてしまっては、何のためにカウンセリングを行っているのかという目的が霧散してしまいかねません。

過去を語ろうとも、未来を語ろうとも、それを語っているのは今ここにいるその人なのですから、
過去の問題を解決することと、現在のその人の悩みを解決することはイコールにはならないことも多いのです。
同じように、未来への不安に対しての解決は、現在のその人しか行うことはできません。

ですので、私は常に『今ここで何が起きているのか』を重視していきます。
すると、もう変えることはできない過去に対する苦しみも、
未だ不確定な未来に対する不安も、
『今ここ』という限定した時間の中で取り組めば、解決策が見えてきたりもします。

例えば、過去の辛い出来事にしても、
その出来事を思い出し、辛さを感じているのは現在の自分なのです。
ならば、現在の自分がその苦しみから逃れることができるなら、
過去は変わらずとも未来は変化してゆくでしょう。

過去や未来は悩みのテーマとなることは多いですが、
それを悩んでいるのは今の自分だということを忘れないようにして、
今の自分と向き合ってみる。

今を生きる我々に最も有効な手段だと思います。

今を生きる。たるみでした。