2015年10月4日日曜日

グリーフワーク


お久しぶりです。
しばらく更新をお休みしていました。

実は、身内に不幸があり、実家にしばし滞在をしておりました。
通夜、葬儀と滞りなく済ませることができ、数日前からは名古屋に戻りカウンセリングルームは通常営業しておりましたが、休業していた間の事務諸々の処理や、死後の手続きの手伝いなどをしていたこと。
更には疲労もあったのでしょう、アレルギー性の鼻炎が出てしまい、
必要最低限の仕事に留めていたのでこのブログの復帰が遅くなってしまいました。

毎日更新を掲げていたブログですが、これからも無理をしない範囲で継続してゆきたいと思います。


さて、本日のタイトルですが、『グリーフワーク』とは、日本では『喪の作業(仕事)』などと呼ばれています。
精神分析のフロイドから使われだした用語ですが、簡単に言うと
身近な人との死別や、人に限らず大切なものとの別離を経験した時にその『喪失体験』から立ち直るためのプロセス(経緯)などを指します。

「グリーフ」とは「悲嘆」。つまり嘆き悲しむ為の作業ともいえます。
ほぼ同じ意味で使われるものとして『モーニングワーク』(追悼の作業)もあります。

私も仕事上で、グリーフワークを提供することもありますし、
それをテーマとしたセミナーなども行っていました。



今回亡くなったのは私の祖母です。
私が講師をするカウンセラー養成学校の生徒さんたちの一部には有名な話でしたが、私は所謂『おばあちゃん子』でして、今回亡くなった祖母には子供の頃からたいそう可愛がってもらっていたので、私にとっても大きな喪失体験でした。

そういった背景からも、私が『喪の作業』というプロセスを知っていたこと、そして心理に携わる仕事柄、日頃から自身の心と向き合うことやその概念を持っていたことは大変な助けとなりました。

細かいプロセスを綴ると長い独白となってしまいますので簡単に語りますが、
まずは亡くなってから通夜の間は思い切り、嘆き、悲しみました。
それこそ、我慢せず、躊躇わず、耐えず、外聞もなく、憚らず、心のままに。
通夜は死者を『悼む』時期です。その与えられた時間を悲嘆に費やしました。

そして『告別式』。その儀式の名が表すとおり『別れを告げる』ためのものです。
しっかりと悼みを終えた私は、迷いなく死者に別れを告げることができました。

死を受け入れられず、「いかないで」ではなく
死を受け入れた上で、「いってらっしゃい」と笑顔で逝く者を送る事さえできました。

それからもう数日が経ち日常に戻っています。
その間にも、『死』がテーマとなるカウンセリングもありましたし、
祖母との思い出を語る機会もありました。
どうやら私の中で祖母との別れは、蟠(わだかま)りや後悔としての痕は残らず乗り越えてゆけたようです。

勿論、忘れたわけではありません。
むしろ、きちんと別れを受け入れることができたことで、自分を苦しめたり悲しませる存在でなく、
故人を大切な存在のままで私の心に留め続けることができるでしょう。

そしてこの経験が、これから出会う相談者たちに活かせることを願います。

ということでこれからもよろしくお願いします。たるみでした。