2015年5月12日火曜日

感情を出すということ

カウンセリングをしていると、『感情』に触れることが多くあります。
それは『悲しみ』であったり『怒り』であったり、また悩みが解決した時に『喜び』を表現される方も少なくはありません。
むしろ、カウンセリングとは『感情を表現することが許される場』ではないかと思っています。

人は日常の中で様々なものを我慢します。
常識や規律やルールと呼ばれるものの中で生きていくことが、社会で生きていくには不可欠です。
それがたとえ理不尽だろうと、不条理だろうと時には従うことを強いられる場面がたくさんあります。
そういったものが『ストレッサー(ストレスの原因となるもの)』となり我々の心を疲弊させていきます。
では、心が疲弊しない為にはなにが求められるのでしょうか。

それは、我慢をしないこと。

カウンセリングの場面でも語られる悩みの殆どは突き詰めてゆくと
「◯○ができなくて辛い」
「◯○したいのだけど許されない」
というように、欲求の制限が根底にあることに気づきます。

我慢をせずに自分の欲求の赴くまま、子供のようにあけすけに、自分の本心に従っていれば、ストレスのない健康な精神状態が保てます。

簡単ですね。しかし、それができれば苦労はしません。
例えば、反社会的な欲求であったり、倫理的に問題とされる行動は
自分の欲求や本能の赴くまま自由に行動してしまうと、社会的に不適応とみなされてしまいかねません。
我々は社会の一員として生きている以上、守らなければならないタブーがあります。
時には小さな社会(学校とか会社)の中だけのルールから逸脱することも許されないことだってあります。
そんな『欲求』と『不自由』のせめぎあいが『ストレス』となり心に、体へも影響を与えていきます。

そんなストレスを解消することができるのです。
そのキーワードが『感情』。

実は、制限されているのは『行動』ではないのです。
行動を制限されることで、抑圧される『感情』こそが大切なのです。


「悲しいのに悲しんではいけない。幸せだと思い込め」
「憎いけど他人を憎むなんて自分は嫌なやつだ」
「辛いけど辛いと感じるのは自分が弱いからだ」

自分の感情を認めずに自分に嘘を吐いている状態です。
例えば、
「上司に怒られて腹がたった。でも上司に反抗するわけにはいかないから我慢した」
こんな時、お酒でも飲みながらその上司への不満を友だちに聞いてもらったりすれば意外と気持ちはスッキリします。
しかし、
「自分に非があるんだから上司に腹をたてるのはお門違いだ」
と自分に言い聞かせて、上司への怒りを自分でも否定してしまったら……。とても真面目でいい人のようですが、ストレスを溜め込んでしまいます。

自分の欲求に従え、というのはなにも、腹がたったから上司をぶん殴れ、なんて言ってるんじゃないんです。
それが自分勝手であれなんであれ、腹がたったのならそんな自分を認めてあげればいいじゃないか、ということなのです。
それをどのように行動に移すのか、または行動には移さないのか、それはその人個人の責任で判断すればよいのです。

カウンセリングの場ではこのようなことを一緒に行っていきます。
クライエントさんには、自分の真の欲求に気づかずに悩みを必要以上に深刻に大きくされている方が沢山いました。
まずは、その人の本音や真の欲求を一緒に探していき、それをどのように処理していくのかを考えていくのです。

感情を表出することはとても気持ちがいいことをもっと知ってほしいたるみでした。



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